元川匠Takumi Motokawa

ペダル → 音と映像

Velophoneヴェロフォン

4台のエアロバイクが、ひとつの楽器になる。乗った人は誰でもバンドの一員です。

制作年
2026
形式
インタラクティブ・サウンド&映像インスタレーション
展覧会
「誰かのやまびこ展」(キュレーション:堀川恭鉄)
会場
那覇文化芸術劇場なはーと 小スタジオロビー展示室(沖縄)
会期
2026年10月10日〜11月3日
なはーとでの「ヴェロフォン」。アーチ状の入口の向こう、暗い展示室に黄色い子ども用を含む4台のエアロバイクが並び、壁にはビデオシンセサイザーの白黒の映像が投影されている。
「誰かのやまびこ展」でのヴェロフォン(那覇文化芸術劇場なはーと、2026年)写真:花田智浩

ここで漕いでみる

画面用に再構成したスケッチです。バイクをタップしてください。バイク1はパッド、バイク2はベース、バイク3は自由なパーカッション、バイク4はグロッケンシュピールの旋律を奏でます。一緒に漕ぐと、ひとつの曲になります。

作品について

ジムでは多くの人が、イヤホンで音楽を聴きながら、ひとり黙々と体を動かしています。そのジムが、居合わせた人どうしでジャムセッションをする場所になったらどうなるでしょうか。

「ヴェロフォン」は、体を動かす喜びと音楽をつくる喜びを結びつけるインスタレーションです。エアロバイクはそれぞれが楽器となり、ペダルを漕ぎはじめると音が鳴り、漕ぐ速さに応じて音色や響きが刻々と変化します。ひとりで、友人や家族と、あるいはその場で初めて出会った人と。漕ぎ手それぞれの音が重なってひとつの音楽となり、投影される映像も全員の動きに呼応して変化します。

ハンドルに取り付けたバイク用スイッチを押すと、音ががらりと変わります。ダンスマットを使ったケンケンパは、体を温めるための準備運動です。ここに間違った音はありません。この部屋全体が、音のあそび場です。

シグナルの流れ

脚からスピーカーまで

  1. →漕ぎ手4台のバイク、4つの声各バイクに取り付けたArduino Leonardoが回転数を読み取ります。ハンドルのスイッチで、さらに音を操作できます。
  2. →制御BikeBrainESP32-S3による制御装置。専用のWi-Fiで4台の回転数を受け取り、Ableton Liveと同期しながらCV、ゲート、MIDIに変換します。
  3. →声4つの声とビデオシンセAbleton Live上で、パッド、速さに応じて開いていくベース、自由なパーカッション、そして子ども用バイクによる自動生成のグロッケンシュピールの旋律が鳴ります。旋律には今回の展示のために琉球音階を用いています。映像はLumatic Visual DevicesのビデオシンセサイザーRorschachによるものです。
  4. 空間音と映像小型ミキサーから2台のスピーカーへ。Rorschachの映像はプロジェクターで壁一面に映し出されます。

使用素材

  • エアロバイク
  • バイク用ハンドルスイッチ
  • マイコン(Arduino、ESP32)
  • プレイステーション用ダンスマット
  • シンセサイザー
  • ビデオシンセサイザー(Lumatic Visual Devices Rorschach)
  • Ableton Live
  • コンピューター
  • オーディオインターフェース
  • スピーカー

次回の展示に向けて

リモート・ライダー

離れた二つの場所の漕ぎ手が同じ作品を同時に演奏し、自宅からはスマートフォンで参加できる。次回の展示に向けて開発中です。

クレジット

コンセプト、サウンド、ハードウェア、ソフトウェア:元川匠/展覧会:「誰かのやまびこ展」(キュレーション:堀川恭鉄、那覇文化芸術劇場なはーと)/写真:花田智浩